皆さん「報連相ほうれんそう(HORENSO)」って聞いたことありますか。

これは、「報告ほうこく・連絡れんらく・相談そうだん」の事です。

「HORENSO」は、以下の3つの言葉の最初の文字を組み合わせたものです。

  • HOukoku(報告ほうこく – Report)
  • RENraku(連絡れんらく – Inform)
  • SOudan(相談そうだん – Consult)

日本の会社では、「報告ほうこく・連絡れんらく・相談そうだん」はとても重要です。

しかし、多くの日本で働く外国人が直面ちょくめんする「文化の壁かべ」でもあります。

日本人は「なんで、外国籍社員がいこくせきしゃいんの人は、報連相ほうれんそうができないのか」

外国籍社員がいこくせきしゃいんは「どうして、そんなに報連相ほうれんそうしなきゃいけないのか」

お互いの考えにズレがあり、それが仕事へ悪影響あくえいきょうを与あたえてしまう事もあります。

そこでこの記事では、日本人の働き方について分かりやすく紹介します。

【この記事で知れること】

  • 報連相ほうれんそうの正しい意味と、欧米文化おうべいぶんかとの違い
  • 日本のビジネス文化
  • 日本人の仕事の仕方

報連相の正しい意味

「報告ほうこく・連絡れんらく・相談そうだん」の正しい意味を理解していますか。

報告ほうこく(Reporting): 過去に起きたことを共有する。

連絡れんらく(Informing): 現在(今)起きていることを共有する。

相談そうだん(Consulting): 未来(今後)起きることを共有する。

この様に、「報告ほうこく・連絡れんらく・相談そうだん」は、対象たいしょうとなる時間が異なります。

メイルン
メイルン
「報連相ほうれんそう」って「ほうれん草(Spinach)」と同じで覚えやすいね!

「結果」 vs 「プロセス」

仕事をする上で「結果」はとても重要ですが、日本のビジネスでは「プロセス」も結果と同じ、もしくはそれ以上いじょうに大切です。

欧米おうべいや欧州おうしゅうのビジネスでは、個人こじんが重視じゅうしされる傾向けいこうがあります。

上司から仕事を頼たのまれたら、期日きじつまでに結果を出すのが重要じゅうようで、その間の細こまかいプロセスを聞かれることは少ないかもしれません。

一方いっぽう、日本の文化では、チームで仕事をする傾向けいこうがあります。

複数ふくすうの人で協力して、仕事を進めていくため、今誰がどこまで進んでいるかを常つねに把握はあくする必要があります。

そのため、結果も大切ですが「プロセス」を細こまかく共有きょうゆうすることが重要じゅうようになります。

「信頼しんらい」の定義ていぎ

欧米おうべい・欧州おうしゅうと日本のビジネスでは、「信頼しんらい」の捉とらえ方が違います。

【欧米おうべい・欧州おうしゅう:自律じりつ】

欧米おうべい・欧州おうしゅうのビジネス文化では、信頼しんらい=能力のうりょく(Competence)と考える事が多いです。(「できる(Able)」ことへの信頼しんらい。)

上司じょうしが部下ぶかを信頼しんらいしていると、「あなたは、この仕事をするスキルがあるから、任まかせる。何かあれば言ってね」とすることが多い傾向けいこうです。

そのため、部下ぶかは一人でその仕事を終わらせることで、上司じょうしから信頼しんらいを得えると感かんじる人が多いです。

【日本:安心あんしん】

日本のビジネス文化では、信頼しんらい=予測よそくできる力と考える事が多いです。(わかる(Understandable/Predictable)」ことへの信頼しんらい。)

日本の会社では、チームで仕事をすることが多いため、全員が同じ情報じょうほうを共有きょうゆうしているという安心感あんしんかんが必要です。

そのため、こまめに報連相ほうれんそうをしたり、物事ものごとを先読さきよみする力がある人が信頼しんらいされる傾向けいこうにあります。

  • 欧米おうべい・欧州おうしゅう: 「素晴すばらしい結果」を出して、信頼しんらいを勝ち取る。
  • 日本: 「こまめな報連相ほうれんそう」を繰くり返かえすことで、信頼しんらいを積つみ上げる。

日本の会社で働く時は、結果を出すまで上司じょうしに報告ほうこくをしないのではなく、細こまかく「報連相ほうれんそう」をしてプロセスを見せるようにすると、信頼しんらいを得えることに繋つながります。

どうして「報連相」が大切なの?

仕事のプロセスを細こまかく報告ほうこくすることは「自分の能力が疑うたわれている」と感じたり、「時間の無駄むだだ」と思う人もいるかもしれません。

しかし、日本の会社が報連相ほうれんそうを大切にするのには、3つの理由があります。

1.リスク管理かんり

日本の会社が一番いやな事は、「大きなミス」をすることです。

「自分一人で解決かいけつして、解決後ごに報告ほうこくする」のではなく、日本では「問題が小さいうちに共有きょうゆうし、チーム全員で解決する」ことが多いです。

報連相ほうれんそうをすることで、上司じょうしは早くリスクに気づけ、アドバイスするできます。

そのため、日本の会社では、報連相ほうれんそうによって、大きな失敗しっぱいを防ふせげると考えます。

2.チームワーク

日本の会社は、個人よりも、チームとして動く傾向があります。

一人が情報を持っているのではなく、複数ふくすうの人で同じ情報を共有しておきます。

チーム全員が情報を知ることで、他の人がサポートすることができます。

その方が、効率こうりつが良く仕事が進むと考えます。

3. 上司は「最終責任者さいしゅうせきにんしゃ」

欧米おうべい・欧州おうしゅうでは、上司は「指示しじを出し、結果をジャッジする人(Director)」という感覚かんかくが強いですが、日本の上司は「部下のミスの責任をすべて負おう人(Responsibility Bearer)」という感覚かんかくが強いです。

もしあなたがミスをした場合、その責任せきにんを取るのはあなたではなく上司です。

そのため、上司は「自分が責任せきにんを取れるように、常つねに状況じょうきょうを知りたい」と考えます。

こまめな報連相ほうれんそうは、上司じょうしに対たいして「責任せきにんを取らせてすみません、でも状況じょうきょうは常つねにシェアしています」という敬意けいいの表あらわれでもあります。

メイルン
メイルン
仕事の決め方にも違ちがいがあるよ

  • 欧米おうべい・欧州おうしゅう(Top-down): リーダーが素早すばやく決断けつだんし、それに従したがう。
  • 日本(Bottom-up): 報連相ほうれんそうを通とおして関係者かんけいしゃの同意どういを事前じぜんにもらう。

日本は決断けつだんまでに時間がかかりますが、決まった後のスピードと団結力だんけつりょくは強いです。

報連相の3つのメリット

報連相ほうれんそうの大切さが分かったところで、次に、報連相ほうれんそうをすることで得られる、自分へのメリットを見ていきましょう。

1.上司からのプレッシャー軽減けいげん

「あのプロジェクト、どうなってるの?」

「今、どこまで進んでいるの?」

などと、上司じょうしから言われたこと、ありませんか。

これは、あなたにプレッシャーをかけようとしているのではなく、「状況じょうきょうを把握はあくして安心したい」という上司じょうしの気持ちの表れでもあります。

こうならないためにも、事前じぜんに報連相ほうれんそうをしておくと、上司じょうしからのプレッシャーが減り、仕事がしやすくなります。

2.評価ひょうかアップ

 日本で「仕事ができる」と思われる人は、スキルが高いだけではなく、物事ものごとを先読さきよみして、情報じょうほうを共有きょうゆうできる人です。

こまめに報連相ほうれんそうを行う事で、周りの人から信頼しんらいを得えられるだけでなく、あなたの評価ひょうかアップにも繋がります。

評価ひょうかがアップすると、重要じゅうようなプロジェクトに選えらばれたり、昇進しょうしんできるチャンスが広がります。

3.味方みかたができる

一人で問題を抱かかえ込こみ、手遅ておくれになってから報告ほうこくすると、周まわりの人から「なんでもっと早くに言わなかったんだ」と批判ひはんされてしまいます。

しかし、早い時に報連相ほうれんそうをしていれば、その問題は「あなただけ」ではなく「チームのもの」になります。

同僚どうりょうや上司じょうしが自然しぜんとアドバイスやサポートをくれるようになり、ひとりで責任せきにんを負おわなくてすむようになります。

まとめ

ここまで読んでいただいたら、日本の会社でなぜ報連相ほうれんそうが大切か分かってもらえたと思います。

日本のビジネス文化は独特どくとくで、少し複雑ふくざつに感じるかもしれません。

しかし、報連相ほうれんそうができるようになると周りから信頼され、日本の会社でも必要な人材じんざいとしてキャリアを築きずいていけることでしょう。

知識ちしきを学んだら、次は実践じっせんです。

「上司じょうしに相談そうだんしたいけれど、どんなメールなら失礼しつれいじゃないかな?」

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