知ってる?日本語のビジネスeメールの『難しい言葉やフレーズ』の意味や使い方
日本語のビジネスeメールを書いていて、
「なんか表現が子供っぽいな」
「これってビジネスで使う言葉なのかな」
などと不安に感じた事ありませんか。
ビジネスeメールで使われる言葉の中には、日常生活では使わない言葉もあり、慣れない人も多いのではないでしょうか。
また、きちんと意味を理解していないと、不自然な文になりかねませんよね。
そこで今回は、日本語学習者の方が割と難しいと感じるビジネス語彙・フレーズを解説します。
【こんな人に読んでもらいたい】
- メール作成に時間がかかる人
- ビジネスでの使い方に自信のない人
- 日本特有の表現や、配慮の言葉の意味がよく分からない人
\日本の習慣や仕事の進め方が学べる/
《日本で働きたい人・働き始めの人におすすめ》
「日本で働くためのビジネス基礎講座」

ビジネスeメールでよく使う「二字熟語」
ビジネスeメールでは、時々、漢字は読めるけど、意味が分からないに言葉を見ることがあると思います。
ここでは、よく使われる「二字熟語」を紹介します。
早急(さっきゅう/そうきゅう)
【意味】 とても急ぐこと。「すぐに」「至急」の丁寧な表現です。
【ポイント】相手に急いでほしいときや、自分が急いで対応することを伝えるときに使います。
ビジネスeメールでは「すぐにやります」よりも「早急(さっきゅう/そうきゅう)に対応いたします」と書きます。
読み方は「さっきゅう」「そうきゅう」どちらも使います。
【例文】「ご指摘いただいた点を、早急(さっきゅう/そうきゅう)に修正いたします。」
査収
【意味】 (書類やデータを)よく確認して、受け取ること。
【ポイント】 メールにファイルを添付したときに使うフレーズです。相手に「見てください」ではなく「ご査収ください」と書きます。
【例文】「新しい見積書を作成しましたので、どうぞご査収ください。」
失念
【意味】うっかり忘れてしまうこと。「忘れました」のビジネス表現です。
【ポイント】
「忘れました」と言うと、少し子供っぽい、あるいは責任感がない印象を与えることがあります。
「失念しておりました」と言うことで、申し訳なさを伝えることができます。
【例文】「申し訳ございません。会議の時間を失念しておりました。」
受領
【意味】物やお金、書類などを正式に受け取ること。
【ポイント】「受け取りました」のビジネス表現です。
大切な契約書や請求書、メールを受け取ったという事を相手に伝えるときに使います。
【例文】「本日、ご郵送いただいた契約書を確かに受領いたしました。ありがとうございます。」
進捗
【意味】 物事の進んでいる具合(進み具合)。
【ポイント】 プロジェクトや仕事が「今、どこまで終わっているか」「目標に向かってどのくらい進んでいるか」を話すときに使います。
【例文】「現在のプロジェクトの進捗状況をご報告いたします。」
相違
【意味】 2つのものの間に「違い」があること。
【ポイント】「間違い」や「ミス」を丁寧に伝えるときに使います。
相手のミスを指摘するときに「間違っていますよ」と言うと、相手を責めているように聞こえてしまいます。
「相違があります」という言葉を使うことで、「こちらの認識とズレていますよ」という柔らかいニュアンスになります。
【例文】「請求書の金額に一部相違がございましたので、ご確認いただけますでしょうか。」 (=「金額が間違っているので、チェックしてください」という意味)
拝読
【意味】「読む」の謙譲語(自分を低くして、相手を敬う言葉)。
【ポイント】メールや資料を読んだときに使います。
ビジネスeメールでは「メールを読みました」よりも「メールを拝読いたしました」と書きます。
【例文】「お送りいただいた資料を拝読いたしました。」
ビジネスeメールでよく使う「フレーズ」
次は、ビジネスeメールでよく使われるフレーズを見ていきましょう。
足をお運びいただく
【意味】 (こちら側の場所へ)来てもらうこと。「来る」の丁寧な表現です。
【ポイント】 相手がわざわざ時間を割いて移動してくれることへの「感謝」や「申し訳なさ」を含んでいる表現です。
相手側が打ち合わせなどで自分の会社に来てもらった時などのお礼のメールに使うと、敬意が伝わり良い印象を与えます。
【例文】 「先日はお忙しいところ、弊社まで足をお運びいただきありがとうございました。」
お力添え
【意味】 助けてもらうこと。手伝ってもらうこと。
【ポイント】 「手伝ってください」と言うよりも、相手の助けを「価値あるもの」として敬うニュアンスが含まれます。協力をお願いする時だけでなく、助けてもらった後のお礼としても使われます。
【例文】 「プロジェクトの成功に向け、ぜひ皆様のお力添えをお願いしたく存じます。」
お手隙の際に
【意味】 (相手が)仕事の手が空いているときに。時間が空いたときに。
【ポイント】 相手に何かをお願いする際の「クッション言葉」です。
「今すぐやってください」ではなく「急ぎではないので、お時間があるときでいいですよ」という気遣いを添えることができます。
【例文】 「添付にて資料をお送りいたしますので、お手隙の際にご確認いただけますと幸いです。」
ご期待に沿えず
【意味】 相手の希望やリクエストに応えることができない。
【ポイント】 お断りのメールを書くときのフレーズです。
「できません」と言うのではなく、「あなたの希望を叶えたかったのですが、できなくて申し訳ない」という謙虚な気持ちを伝えることができます。
【例文】 「誠に恐縮ながら、今回はご期待に沿えず、申し訳ございませんでした。」
ご教示ください
【意味】 教えてください。
【ポイント】 ビジネスで何かを「教えてほしい」ときのよく使われます。
「教えてください」よりもプロフェッショナルな印象です。やり方、日程、不明点などを聞くときに使えます。
【例文】 「今度のお打ち合わせのご希望の日程をご教示いただきたくお願いいたします。」
ご放念ください
【意味】 気にしないでください。忘れてください。
【ポイント】 相手に「心配させたくない」というときに使います。
間違えてメールを送ってしまったときや、すでに解決したことを伝えるときに使います。
【例文】 「先ほどのメールは誤りでしたので、ご放念ください」
ご容赦ください
【意味】 許してください。大目に見てください。
【ポイント】 自分の力ではどうしようもないことや、あらかじめ分かっている不手際に対して、「どうか悪く思わないでくださいね」「理解して受け入れてくださいね」と事前にお願いしたり、謝ったりする時に使います。
「ごめんなさい」よりも、「事情を汲み取ってください」という気持ちがあります。
【例文】「明日から長期休暇のため、返信が遅くなりますこと、何卒ご容赦ください。」
差し支えなければ
【意味】 もし問題がなければ。もし不都合がなければ。
【ポイント】 相手に何かをお願いしたり、質問したりするときの「クッション言葉」です。
相手に「断る権利」を与えつつ依頼するので、丁寧な気遣いを表現できます。
【例文】 「差し支えなければ、新規プロジェクトの進捗状況を教えていただけますでしょうか。」
混乱しやすい「言い換え」
ビジネスeメールでは、日常会話で使う言葉とは別の言葉を使う事もあります。
日常会話で使う言葉をビジネスeメールで使うと、少し子供っぽかったり、場合によっては、失礼になってしまう可能性もあります。
下記にビジネスeメールでよく使う表現を載せましたので、参考にしてください。
| 日常会話の表現 | ビジネスでの表現 | ビジネスメールでの使用例 |
| あとで | 後ほど | 詳細は後ほど、改めてメールにてご連絡いたします。 |
| ちょっと / 少し | 少々 / 若干 | 確認にお時間を少々いただけますでしょうか。 |
| だいたいの | 概ね | プロジェクトは概ね計画通りに進んでおります。 |
| さっき | 先ほど | 先ほどお送りした資料に一部誤りがございました。 |
| 〜から | 〜付で | 10月1日付で、営業部へ異動いたしました。 |
| どうしますか? | いかがいたしましょうか | 本件の進め方について、いかがいたしましょうか。 |
| わかりました | 承知いたしました | 修正の件、承知いたしました。早急に対応いたします。 |
承知 or 了解 しました
「承知しました」「了解しました」どちらも「分かりました」という意味ですが、誰に対して使うかが重要です。
【承知しました】
- 使う相手: 目上の人、上司、お客様
- 印象: とても丁寧で、相手への敬意が伝わります。
- ポイント: 迷ったら、これを使うといいです。
- 例文: 「修正の件、承知いたしました。本日中に対応いたします。」
【了解しました】
- 使う相手: 同僚、部下、仲の良い人
- 印象: 内容を理解したことを、短くはっきりと伝えます。
- ポイント: 「了解」という言葉には、「上の人が下の人の許可を認める」というニュアンスがあります。そのため、お客様や上司に対して使うと「失礼だ」と感じる人もいるので注意です。
- 例文: (同僚に対して)「明日の会議の時間、了解です。」など使ってもいいです。
| 表現 | 使う相手 |
| 承知いたしました | 目上の人・上司・お客様 |
| 了解いたしました | 同僚・部下・仲の良い人 |
| わかりました | 友達・家族 |
まとめ
ビジネスeメールで使う言葉は、日常会話とは少し違うため、最初は難しく感じるかもしれません。
しかし、今回ご紹介した「二字熟語」や「フレーズ」を少しずつ使うことで、あなたのメールはよりプロフェッショナルな印象に変わります。
大切なのは「相手を思いやる気持ち」です。
難しい言葉を使うのは、かっこよく見せるためではありません。
「相手に失礼がないように」「相手が困らないように」というあなたの気遣いを伝えるためのツールなのです。
どんな言葉やフレーズがよく使われているのかは、日々の仕事のメールからも学ぶことができます。
同僚や上司、または取引先の人は、どんなフレーズを使っているのか、「いいな」と思ったものはメモしておくのもいいですね。
この様な日本人の気持ちに寄り添ったビジネスeメールが書けるようになりたい方には、mailin-labで販売している教材がおすすめです。



